
離婚の話し合いで、家が最後まで残ることがあります。
売るのか、どちらかが住み続けるのか。名義とローンをどうするのか。決めなければ前に進みませんが、決めるための材料が手元にないことがほとんどです。
このサイトでは、実際に多い相談をもとにした事例を、物語として書いています。制度の説明を読む前に、自分と近い状況を見つけてもらうためです。
あなたの状況はどれに近いですか
下の6つは、どれも入口です。近いものを選ぶと、その夫婦に何が起きたかと、その先の手続きまで読めます。
二人で借りたローンが残っている
夫婦それぞれがローンを組むペアローンは、離婚しても契約が消えません。売ろうとすると残債が足りず、名義から抜けようとすると審査に落ちる。この二つが同時に起きます。
家は夫の名義で、自分は働いていない
名義が相手だから取り分はない、と考えて離婚届に判を押しかけた人の話です。財産分与は名義では決まりません。2026年4月に法律が変わり、請求できる期間も延びました。
自分が出ていき、相手と子どもが住み続ける
ローンの契約書には、契約者本人が住むことを条件とする、と書かれています。黙って家を出るとどうなるのか。銀行に何を伝えればいいのか。
定年と退職金を待って離婚しようとしている
年金は半分もらえる、と思っている人が多いところです。分けられるのは年金額ではなく厚生年金の記録で、家と退職金は別の枠で分けます。請求できる期間は2026年4月から5年に延びました。
相手のローンの連帯保証人になっている
離婚しても、連帯保証は自動では外れません。「ローンは相手が払う」と離婚協議書に書いても、銀行に対する効力はありません。外れる方法は4つあり、どれも金融機関の同意が要ります。
共有名義のまま何年も過ぎている
家全体を売るには相手の同意が要りますが、自分の持分だけなら同意なしで売れます。話し合いが動かないときは、裁判所に共有物分割を求める道もあります。
先に決まるのは、たいてい金額です
どの状況でも、最初に必要になるのは家の金額です。
今いくらで売れるのか。ローンはいくら残っているのか。売却額が残債を上回るのか、下回るのか。ここが分からないままでは、住み続けるという判断も、売るという判断も、正しいかどうか確かめようがありません。
話し合いが止まっているとき、止めているのは相手ではなく、数字が無いことのほうが多いです。